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インビザラインとは?1枚で動くのは0.25mm、枚数が治療の規模を決める

マウスピース矯正を調べていると、あちこちで「インビザライン」という名前を見かけます。あるいは、医院で「インビザラインでやりましょう」と言われた。

それが何なのかを確かめようとして、このページに来た方が多いと思います。

最初に押さえておくと理解が早くなることがあります。インビザラインは、治療法の名前ではありません。

目次

「インビザライン」はブランド名であって、治療法の名前ではない

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が提供する、マウスピース型矯正治療システムです。1999年にアメリカで誕生し、100ヶ国以上の歯科医院で導入されているとされています。

つまり、マウスピース矯正という治療のなかの、ひとつのブランドにあたります。

ここが混同されやすいところです。「マウスピース矯正といえばインビザライン」という受け止め方をされることがありますが、実際には他にも複数のブランドがあります。それぞれ、プランの分け方も、対応する範囲も違います。

利用実績としては、世界中で1,400万人以上が治療に使用しているとされています。

ただし、実績の多さは「自分に合うかどうか」とは別の話です。多くの人が使っている方式であることと、自分の歯並びに適応があるかどうかは、独立した問いです。ここを混ぜて考えると、判断がずれます。

仕組み:治療前に全体を設計し、枚数を決める

インビザラインの特徴は、治療を始める前に全体を設計するという点にあります。

流れはこうです。まず歯型のデータを取り、クリンチェックと呼ばれるソフトウェアで歯の動きをシミュレーションします。現在の歯並びから、どう動いて、最終的にどうなるかを3Dで確認します。

そしてこのシミュレーションによって、最終目標までに必要なマウスピースの枚数と、交換のペースが決まります

実際の治療では、約1〜2週間ごとに次の段階のマウスピースへ交換していきます。装着時間は1日20〜22時間が推奨とされています。食事と歯磨きのとき以外は付けている、という形になります。

また、歯を計画どおりに動かすために、アタッチメントと呼ばれる小さな突起を歯の表面に装着することがあります。マウスピースが歯をつかむ手がかりになるもので、これがないと出しにくい動きがあります。

1枚で動かせるのは0.25〜0.35mm

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

1枚のマウスピースで動かせる距離は、わずか0.25〜0.35mm程度とされています。

数字だけ見ると小さすぎて実感が湧かないかもしれません。けれどこの数値が分かると、治療の規模がどう決まるのかが見えてきます

必要な移動量を、1枚あたりの移動量で割れば、おおよその枚数が出るからです。

たとえば当サイトでは、抜歯をした場合に閉じることになる隙間が7〜8mmほどであることを抜歯矯正で抜くのはどの歯?期間の大半を占める「隙間を閉じる工程」で扱いました。この距離を0.25〜0.35mmずつ動かすとすれば、単純計算で20〜30枚規模になります。1〜2週間ごとに交換するので、その工程だけで年単位の時間がかかることになります。

一方、歯を細くしてスペースを作る処置で対応できる範囲は合計およそ3〜6mm程度とされています。この考え方はIPR(ディスキング)とは?矯正で作れるスペースには上限があるで扱いました。移動量が小さければ、必要な枚数も少なくなります。

ただし、実際にはこの割り算どおりにはなりません。 動かす歯は1本ではなく、歯ごとに必要な移動量が違い、しかも同時並行で動いていきます。だからこの計算は、規模感をつかむための考え方として使ってください。正確な枚数はシミュレーションで決まります。

それでも、この視点を持っておく意味はあります。「症例によって期間も費用も違います」という説明を聞いたとき、その中身が何によって決まっているのかが分かるからです。動かす距離が長いほど枚数が要り、枚数が多いほど期間も長くなります。費用のプランも枚数の上限で分かれるため、インビザラインの費用相場|医院で価格が違う理由とプランの決まり方で扱ったとおり、枚数は費用にも直結します。

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計画を先に固める方式の、利点と裏返し

治療前に全体を設計する方式には、はっきりした利点があります。

見通しが立つこと。始める前に、何枚で、どれくらいの期間で、どういう状態を目指すのかが分かります。

通院の頻度を下げやすいこと。あらかじめ設計されているため、毎回その場で装置を調整する必要が減ります。

一方で、これは裏返しでもあります。計画を先に固めるということは、計画とのずれが出たときに調整が要るということです。

歯は計画どおりに動くとは限りません。装着時間が不足した場合や、予測と実際の動きが違った場合、追加のマウスピースを作り直すことになります。この扱いは医院や契約によって異なります。

ずれが起きるのはどの時期か、何が原因になりやすいかはインビザラインで「やらなきゃよかった」となるのはいつ?時期別に見る後悔の中身で整理しています。

対応できる範囲と、難しい症例

適応について、公開されている説明を引用します。

軽度から重度の症例まで幅広く対応できるとされる一方で、「重度のねじれや大きな歯の移動、顎の骨格に関わるズレなど、複雑な症例には対応が難しい」とも明記されています。

とくに3つ目は重要です。顎の骨格そのものに原因がある場合、歯を動かす治療では対応する範囲を超えます。これはインビザラインに限らず、マウスピース矯正全般に共通する限界です。

どの装置が使えるかは、必要な移動の量と方向によって決まります。その考え方は歯科矯正でマウスピースを選べるのはどんなとき?装置の決まり方を解説で整理しています。

通院先を大宮周辺で検討する場合は、通いやすさも判断材料になります。なお通院の頻度は医院の方式によって差があり、来院を最低1回※からとしている方式もあります。

※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります

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よくある質問

インビザラインと他のマウスピース矯正は何が違いますか?

どれもマウスピースを交換しながら歯を動かすという点は共通しています。違いが出るのは、対応できる症例の範囲、プランの分け方、シミュレーションの仕組み、通院の頻度といった部分です。

ブランドによってプランを分ける基準も違います。枚数で分けるもの、期間で分けるもの、症例の程度で分けるものがあります。比較するときは、同じ基準に直してから並べる必要があります。

枚数が多いほど良い治療なのですか?

いいえ。枚数は治療の規模を表しているだけで、品質の指標ではありません。動かす距離が長ければ枚数が増え、短ければ少なくなります。

枚数が少ないほうが期間も費用も抑えられますが、それは必要な移動量が小さかったというだけのことです。自分の必要量に対して足りているかどうかが問題であって、枚数の多い少ないを比べる意味はありません。

シミュレーションどおりに終わりますか?

シミュレーションは治療計画であって、結果を保証するものではありません。歯の動き方には個人差があり、装着時間の影響も受けます。

計画とずれた場合は、途中で作り直して調整することになります。始める前に、ずれた場合の対応と費用の扱いを確認しておくと、あとで困りません。

装着時間を守れないとどうなりますか?

推奨は1日20〜22時間とされています。装着時間が不足すると、歯が予定の位置まで動かず、次のマウスピースが合わなくなっていきます。

そのまま進めるとずれが積み重なるため、作り直しが必要になることがあります。結果として、期間も費用も増える方向に働きます。

まとめ

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が提供するマウスピース型矯正治療システムです。治療法の名前ではなく、マウスピース矯正のなかのひとつのブランドにあたります。他にも複数のブランドがあり、実績の多さと自分に合うかどうかは別の問いです。

仕組みの中核は、治療前にシミュレーションで全体を設計し、必要な枚数と交換のペースを決めるという点にあります。約1〜2週間ごとに交換し、1日20〜22時間の装着が推奨されています。

そして1枚で動かせるのは0.25〜0.35mm程度です。この数値が分かると、必要な移動量から枚数のおおよその規模が見え、そこから期間と費用の見当がつきます。実際には歯ごとに移動量が違うため単純な割り算にはなりませんが、「症例によって違う」の中身を理解する手がかりになります。

計画を先に固める方式なので、見通しが立ちやすく通院も減らしやすい一方、計画とずれたときには作り直しが要ります

適応については、幅広く対応できるとされる一方、重度のねじれや大きな移動、顎の骨格に関わるズレには対応が難しいと明記されています。

自分の場合が何枚の計画になるのかは、検査とシミュレーションを経て決まります。検査とカウンセリングを無料で受けられる医院であれば、費用をかけずにその確認から始められます。

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