フロスを使ったあと、においが気になる。しかも毎回、同じ場所でにおう。
そういう状態でこのページに来た方が多いと思います。
先にお伝えすると、「同じ場所」という情報には意味があります。口の中全体の話ではなく、その場所に固有の原因があるというサインだからです。
場所が決まっていることが、いちばんの手がかり
口臭全般の話と、フロスの一部分だけがにおう話は、別のものとして扱えます。
- 全体的ににおう——口の中全体の状態や、舌の汚れなどが関わります
- 同じ場所だけがにおう——その場所に何かがあるということです
後者であれば、原因を探す範囲がかなり絞れます。そして、うがいや歯磨き粉を変えても消えないのは、原因がそこに残ったままだからです。
挙げられている原因は3つ
公開されている解説では、毎回同じ場所からにおいが出る場合の原因として次が挙げられています。
① 歯周病——「腐った玉ねぎのようなにおい」「生ごみのようなにおい」といった特有の強いにおいが特徴とされています。歯周病の原因菌が代謝の過程でガスを出すためです。
② 虫歯——歯と歯のあいだに穴が開き、そこに細菌が溜まっている状態です。においだけでなく、フロスが「毛羽立つ」「ボロボロになる」といった現象を伴うことがあります。
③ 詰め物・被せ物の劣化——歯との間に段差やすき間ができ、細菌が繁殖しやすくなっている状態です。
3つとも、セルフケアで元に戻せるものではありません。 ①②は治療が要る状態ですし、③は作り直しの検討になります。
つまり「同じ場所だけがにおう」というのは、歯みがきの問題ではない可能性が高いということです。
受診の目安は2〜3週間
とはいえ、汚れが溜まっていただけということもあります。
公開されている解説では、「最低1日1回のケアを習慣にし、2〜3週間ほど様子を見てみてください」とされています。そのうえで改善しない場合は、歯科クリニックの受診が勧められています。
判断としては、こう整理できます。
| 状態 | 考えられること |
|---|---|
| ケアを続けたら消えた | 汚れが溜まっていた |
| 2〜3週間続けても同じ場所がにおう | ①〜③のいずれかの可能性 |
| 血や膿が出る、歯ぐきに痛みや腫れがある | 歯周病の可能性がさらに高まる |
血や膿、痛みや腫れを伴う場合は、様子を見る期間を待たずに相談してください。
歯並びは「再発しにくさ」に関わる
ここは正直に整理しておきます。
歯並びが原因で磨き残しが出やすい場所があると、同じ箇所のにおいが繰り返し発生することがあります。歯が重なっている部分は、ブラシもフロスも届きにくくなるためです。
歯の重なりがなぜ生じるのかは前歯の歯並びが気になるのはなぜ?重なる・出る・すき間は同じ原因の別の現れ方で扱っています。
ただし、順序を間違えないでください。
矯正は、今あるにおいの原因を取り除く治療ではありません。虫歯があれば虫歯の治療が要りますし、歯周病があればその治療が要ります。詰め物の劣化なら、やり直しが必要です。
矯正が関わるのは、そのあとです。清掃しやすい状態にすることで、繰り返しにくくするという位置づけになります。
実際、矯正治療でも虫歯や歯周病があれば先に治すのが順序です。この流れは歯科矯正の流れを「いつまで引き返せるか」で見る|装置を外して終わりではないで扱っています。
① 原因を特定して治す → ② 繰り返しにくい状態を考える。 この順番になります。
矯正中は、むしろ清掃の負担が増える
もうひとつ、押さえておきたいことがあります。
矯正の期間中は、清掃がしにくくなることがあります。
とくにワイヤー矯正では、装置に食べ物が絡まりやすく、装置の周りが磨きにくくなります。この点は表側矯正とは?1本ずつ「取っ手」を付けるから細かく動かせるで扱っています。
マウスピース矯正は装置を外して磨けますが、装着時間が長いぶん、唾液が行き渡りにくい時間も増えます。装置ごとに課題の場所が違うことはインビザラインとワイヤーはどっち?選べるのは両方が適応のときだけで整理しています。
つまり、矯正すればにおいがなくなるという話ではありません。治療中はむしろ手間が増え、その先で清掃しやすい状態になる、という順序です。
通院先を大宮周辺で検討する場合は、通いやすさも判断材料になります。なお通院の頻度は医院の方式によって差があり、来院を最低1回※からとしている方式もあります。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
よくある質問
フロスの使い方が悪いのでしょうか?
使い方で改善する部分はありますが、同じ場所だけという点は使い方では説明しにくいです。使い方が原因なら、複数の場所で同じことが起きるはずです。
まずは1日1回のケアを2〜3週間続けて、それでも変わらなければ相談してください。
においがするのに、痛みはありません
痛みがないから問題がないとは限りません。歯と歯のあいだの虫歯は進行しても気づきにくい場所にあり、歯周病も初期には痛みが出にくいとされています。
においが先に出て、痛みは後からということがあります。
フロスが毛羽立つのは何のサインですか?
公開されている解説では、虫歯で歯と歯のあいだに穴が開いている場合に、フロスが「毛羽立つ」「ボロボロになる」といった現象を伴うことがあるとされています。
引っかかる感覚がある場合は、その場所を伝えて診てもらってください。
矯正すればにおいはなくなりますか?
なくなるとは言えません。矯正は今ある虫歯や歯周病を治す治療ではありません。
原因を治したうえで、清掃しやすい状態にすることで繰り返しにくくする、という関わり方になります。順序としては治療が先です。
まとめ
デンタルフロスが毎回同じ場所でにおうという状態には、意味があります。全体的なにおいと違い、その場所に固有の原因があるというサインだからです。
公開されている解説で挙げられている原因は3つ。歯周病・虫歯・詰め物や被せ物の劣化です。いずれもセルフケアで元に戻せるものではありません。
受診の目安として、「最低1日1回のケアを習慣にし、2〜3週間ほど様子を見る」とされています。それで改善しなければ受診してください。血や膿が出る、歯ぐきに痛みや腫れがある場合は、その期間を待たずに相談してください。
歯並びは、磨き残しが出やすい場所を作ることで繰り返しに関わります。ただし順序があります。矯正は今あるにおいの原因を取り除く治療ではありません。 ①原因を特定して治す、②繰り返しにくい状態を考える、という順番です。
そして矯正中は、むしろ清掃の負担が増えます。「矯正すればにおいがなくなる」という話ではないという前提で考えてください。