矯正を始めたけれど、歯の色も気になってきた。矯正が終わるまで待つのか、今やってもいいのか。
そういう状態でこのページに来た方が多いと思います。
答えは「できる/できない」の二択ではありません。装置の種類によって3つに分かれます。
装置ごとに、できることが違う
公開されている解説では、次のように整理されています。
| 装置 | 矯正中のホワイトニング |
|---|---|
| 表側矯正 | 「矯正が完了するまでは矯正装置を外せないため、表側矯正中はホワイトニングができません」。対応できるのは矯正の前後のみ |
| 裏側矯正 | 「矯正中もホワイトニングを行えます」。ただし「裏側矯正中に行えるホワイトニングはオフィスホワイトニングのみ」で、ホームホワイトニングは不可 |
| マウスピース矯正 | 「オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングともにいつでも施術が可能」。ただしアタッチメント装着時は色ムラのリスクがある |
分かれ目は単純で、装置が歯の表面をふさいでいるかどうかです。
- 表側矯正は、装置が歯の表面に付いていて外せません。薬剤が届かない部分ができます
- 裏側矯正は表面が空いているので薬剤は届きますが、歯を覆うマウスピースが装置に当たって入りません。だから自宅で行う方法が使えません
- マウスピース矯正は装置を外せるので、どちらも成立します
「今できるか」と「今やるべきか」は別
できる場合でも、もうひとつ考えることがあります。
公開されている解説では、一般的な順序は「歯列矯正 → ホワイトニング」とされています。理由は「歯並びが悪いとホワイトニングを行った際に、色ムラが起こる可能性があるため」です。
歯が重なっていたり傾いていたりすると、薬剤が当たる面と当たらない面ができます。並びが整ってから行うほうが、均一になりやすいということです。
マウスピース矯正中の具体的なタイミングと、色ムラを避けるための考え方はマウスピース矯正中のホワイトニングはいつやる?タイミングと色ムラの避け方で扱っています。
アタッチメントがある場合
マウスピース矯正では、歯に樹脂の突起を付けて動かすことがあります。
この場合、突起が付いている部分に薬剤が届きません。治療が終わって突起を外したとき、その部分だけ色が違って見えることがあります。
付いているかどうか、外す時期がいつかは治療計画によります。始める前に確認しておくと、想定外になりません。
「矯正中にできる」を装置選びの理由にしない
ここは正直に書いておきます。
この表を見ると、マウスピース矯正が有利に見えます。実際、装置を外せるという性質からそうなっています。
ただし、これを装置選びの理由にするのは筋が通りません。
理由は2つあります。
① 装置は希望では選べない。 必要な移動の量と方向によって、使えるものが決まります。この考え方は歯科矯正でマウスピースを選べるのはどんなとき?装置の決まり方を解説で扱っています。適応の範囲は装置ごとに違い、対応できる幅はワイヤー矯正のほうが広くなります。
② そもそも順序としては「矯正が先」が一般的。 矯正中にできるかどうかは、待てば解決する問題です。年単位の治療の装置を、数ヶ月の順序の都合で選ぶ理由にはなりません。
矯正中にホワイトニングができることは、あくまで選択の幅が少し広いという程度の違いです。
矯正で歯の色は変わらない
前提として押さえておきたいことです。
矯正は歯を動かす治療で、色は扱いの外にあります。並びが整っても、歯の色そのものは変わりません。
また、詰め物や被せ物、セラミックは薬剤で白くなりません。周りの歯だけが白くなると、元は合っていた色が浮いて見えることがあります。人工物を使った治療との関係はセラミック矯正は「絶対ダメ」?歯を動かさない治療だと分かると判断できるで扱っています。
自宅で行う場合に何ができるのかは自宅でできるホワイトニングは2種類|市販品に「白くする成分」は入れられないで扱っています。
通院先を大宮周辺で検討する場合は、通いやすさも判断材料になります。なお通院の頻度は医院の方式によって差があり、来院を最低1回※からとしている方式もあります。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
よくある質問
表側矯正中ですが、どうしても今やりたいです
装置が外せない以上、装置の下には薬剤が届きません。行っても、外したときに差が出ます。
市販品で表面の着色を落とすことは可能ですが、これは歯の色そのものを変えるものではありません。装置の周りは磨きにくいため、着色も付きやすくなります。その管理のほうが実際的です。
裏側矯正でオフィスホワイトニングなら大丈夫ですか?
公開されている解説では可能とされています。ただし歯並びが整う前に行えば、色ムラの可能性は残ります。
急ぐ理由がないのであれば、装置を外したあとのほうが結果は揃いやすくなります。
マウスピースにホワイトニングの薬剤を入れてもいいですか?
自己判断で入れないでください。流用できるケースはあるとされていますが、アタッチメントの有無や治療の段階によって変わります。装置に使う道具の扱いは、担当している医院に確認してください。
薬剤を保持するマウスピースの役割についてはホームホワイトニングのマウスピースは何が違う?薬剤の容器ではなく「密着させる型」で扱っています。
矯正が終わってからだと、遅くないですか?
遅くありません。ホワイトニングは矯正と違って、始める時期が結果を左右するものではありません。
むしろ並びが整ってから行うほうが均一になりやすく、同じ費用でも結果が揃いやすくなります。
まとめ
矯正中にホワイトニングができるかどうかは、装置の種類で3つに分かれます。表側矯正は装置を外せないためできず、裏側矯正はオフィスホワイトニングのみ可能、マウスピース矯正はどちらも可能とされています。
分かれ目は装置が歯の表面をふさいでいるか、そして歯を覆うマウスピースが入るかです。
ただし「できるか」と「やるべきか」は別です。一般的な順序は「歯列矯正 → ホワイトニング」とされており、理由は歯並びが整っていないと色ムラが起こる可能性があるためです。
そして、矯正中にできることを装置選びの理由にするのは筋が通りません。装置は必要な移動の量と方向で決まりますし、対応できる幅はワイヤー矯正のほうが広くなります。加えて、順序としてはどのみち後が推奨されるため、待てば解決する問題です。
前提として、矯正で歯の色は変わりません。並びと色は別の相談になります。自分の治療計画でアタッチメントが付くのか、いつ外れるのかを確認しておくと、想定とずれません。